小学校で習う漢字は、小学3,4年生で各200文字ずつで、
このころに、漢字が苦手になって勉強全体への理解が悪くなる子と、
語彙が豊富になって学習の内容だけでなく、
大人の言葉、高度な日本語を理解していける下地ができる子に分かれます。
どういうことか少し詳しく説明します。
漢字を200文字習うということは、
1つの漢字につき、その意味や概念、その漢字を使った言葉を数個、関連語、
その語を使った例文などを習っていきます。
すでに習った漢字などとも合わせて、組み合わせで出てきますので、
目にする言葉、耳にする言葉、身近で触れる言葉は、子どもの感覚的には、
学習する漢字の3~5倍と感じるかと思います。
具体物(例:絵画、屋根)も、身近なものからだんだん地域のもの、
社会のもの、説明するための言葉が増えてくるのに加えて、
抽象物(例:感動、美、神)を表す言葉が増えていきます。
このあたりから、だんだん、自分の知識や経験にはない学習語彙が入ってくるので、
これをすっと受け止めて、自分のものとしていけるか、
苦手だと思って、なかなか覚えられずに世界観を広げていけないか、
差が出てくるのです。
また、小学3年、4年の時期は、学習の視点からではなく、
子どもの精神的成長の観点から考えても、
親が、子どもの学習をサポートしてあげたくても、
なかなかうまくいかないことが多い時期でもあります。
なぜなら、子どもが親の言うことを素直に聞かず反抗的になってくる時期でもあり、
自分で自分のことをやろうとしてうまくいかず不機嫌になったりする時期でもあり、
良くしゃべる子だったのに話さなくなったり、
おとなしい子だったのに友達とけんかするようになったり、と、
普段の性格・様子もかかってくる時期だからです。
ですから、親が子どもの漢字や語彙のサポートを十分にしてあげたくても、
小学1,2年生の頃のようには、うまくはいきません。
親の側も、工夫が必要なのです。
しかも、親の工夫については、こうすれば絶対にうまくいきますよ、という、
万能の方法はありません。
漢字の勉強が苦手なら苦手なりに、知恵と工夫が必要。
漢字の勉強が得意でさらに伸ばしてあげたいなら、
それなりの知的刺激を用意してあげる必要があります。
試行錯誤しながら、子どもが比較的受け入れやすいアプローチを、
手を変え品を変えてやってみるしかないのです。
ですから、困ったな、どうしたらいいだろう、というご家庭がありましたら、
ぜひ、塾の先生に相談してみてください。
ちなみに、一つおススメしている方法は、漢字検定を受けることです。
6月に漢字検定がありますから、ぜひ挑戦してみてくださいね。
白石教室:北山あさえ
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