2021年9月30日木曜日

国公立大学の入試動向

  全ての国公立大学が2022年入試の『選抜要項』を発表しました。各大学の募集人員、入試科目・配点等が正式な形で既に発表されています。



 2021年入試においては、コロナの流行拡大に対応するため、横浜国立大学のように個別試験(2次試験)の実施を取りやめたり、面接をオンライン化したり、集団討論・集団面接を個人面接に切り替えた大学が多数ありました。これに対して2022年入試は、実施に際して感染対策をどのように行なうかが定まってきたこともあり、2021年入試や2022年の入試においてもともと予定していた入試方式や選抜方法で『選抜要項』を発表した大学が多くみられます。

 一方、一部大学では調査書・志望理由書の点数化を取りやめています。コロナ流行下において、部活動の大会が開催されなかったり、様々な教育学習活動が中止となることが続いていたため、調査書・志望理由書を合否の判断材料とすることが難しいことが最大の理由となっています。また、入試の場での感染拡大を防ぐため、集団討論・集団面接を個人面接で代替する傾向が昨年に続いて見られます。

 1979年開始の共通一次試験も1990年開始のセンター試験も、制度開始の翌年に出題が難化しました。2022年に2年目を迎える大学入学共通テストも難化が予想され、国公立大出願の不安材料となる可能性があります。また、コロナの流行拡大による大都市圏回避・地元志向から、2021年入試で大きく倍率が上がった地方公立大学の後期日程入試は、一転して倍率が下がる可能性があります。

 最後に、第6波の冬の到来が予想されている下で、コロナ感染状況が再び拡大するようであれば、昨年と同様『選抜要綱』の再変更もあり得ます。出願する大学のウェブサイトで、常に最新の情報を確認しましょう。

 澄川教室・鈴木

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