2021年2月10日水曜日

学校推薦型選抜 変化する大学入試②

 

大学入試には、一般選抜総合型選抜(従来のAO入試)・学校推薦型選抜(従来の推薦入試)の3つの類型があります。総合型選抜と学校推薦型選抜は、高校3年間の活動実績や、大学での目標達成への意欲や資質などを評価する形式となります。この推薦入試の仕組みも、2021年度入試から変わります。

 今回は、このうち学校推薦型選抜について見ていきたいと思います。

(出典:文部科学省・平成30年度国公私立大学入学者選抜実施状況)

私立大学・短大入試では、2008年以降、学校推薦型選抜による入学者比率が増え続けています。2018年度にはついに定員の4割を超え、一般選抜と対等な規模になりました。学校推薦型選抜は、高等学校長の推薦に基づいて、書類審査、面接、小論文などで合否を決める入試形式です。このうち、指定校推薦は、公立大学と私立大学のみで行われ、大学が指定する特定の高校の在校生に限って出願できます。また、公募制推薦は、大学が定める出願条件を満たす生徒は、どの高校からでも出願でき、大きな流れとしては従来の推薦入試を引き継いでいます。

学校推薦型選抜で重視されるのは、『学習成績の状況』や出欠、特別活動の状況等が記入された調査書です。更に2021年度からは、学力の3要素(知識・技能、思考力・判断力・表現力、主体性)を測ることが求められ、例えば、小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、各教科・科目に関するテスト、資格・検定試験の成績、大学入試共通テストのうち、いずれか1つ以上の活用が必須となりました。

評定平均値が記載されている『学習成績の状況』は判定の大きなウェイトを占め、例えば国公立大学の場合は4.0以上が出願の目安と考えられます。推薦入試は一般選抜よりも時期が早いので、基本的に高校3年1学期または3年前期終了時点での成績が調査書に用いられる、というのが注意するべき点です。すなわち、高校1年と2年のときの成績が推薦入試の結果を左右する、ということです。推薦入試を目指す人は、入学直後からコツコツ勉強をして、評定を貯金して置きましょう。

パシフィック・セミナーでは、今年の国公立大・難関私大の推薦入試において全員合格という大きな実績を残しました。推薦入試での合格を目指すみなさん、一緒に勉強してみませんか。

澄川教室・鈴木

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