2021年2月11日木曜日

「平等」と「公平」

 




平等と公平は、日常の中では意識して使うようなことはないのですが、

例えば兄弟げんかになったときに、この考え方を知っていると、

けんかの仲裁に入るお父さん、お母さんの、

「困ったな、どうしたらいいんだ?」の判断の助けになります。

 

家庭で、たとえば、

ご飯を食べるときに、

・お父さんは、ごはんを山盛り。

・高校生のお兄ちゃんも、ご飯を山盛り。

・お母さんは、ふつうで。

・小学生の妹は、小さめの茶碗に。

これは、不公平ですか?

これは、それぞれの人にあった量を、という意味で、公平です。

だれもが、おなかが満足する量を、ということで公平ですが、

逆に、お父さんも、お兄ちゃんも、お母さんも妹も、全員が同じご飯の量ね、

なんてやったら、少なすぎる!か、多すぎる!となって、

平等にしたつもりですが、圧倒的に不公平に感じます。

 

平等って、違う個性や考えを持っている人がいても、みんな同じにする、という意味です。

例えば「男女平等」などという言葉がありますが、

なにかやりたいと思った時、

トライしたり、ゲットしたりするチャンスは、

平等にあるべきです。

 

でも、

そもそも、人は一人ひとり違うのですから、

平等だから、あなたもこれやってよね、と、

体格差、年齢差、知識の差、得意不得意の差を無視して、

あるいは、男女間だけでなく、男同士の間でも女同士の間でも、

”平等な”仕事量・仕事内容を押し付けていいのでしょうか。

変ですよね。

 

ですから、

機会は平等にあるべきですが、

実際に受け取るものは、はたから見たら不平等な場合の方が多いのです。

でも、本人たちの満足度は、公平なのです。

 

下の子が文句を言っていたら、

お兄ちゃんが多く取ったらずるいというけど、

同じ量をあなたは食べられるのかな?

と、聞いてみたらいいですよね。

 

上の子が、なんで俺だけ、と怒っていたら、

この下の子には、この子ができる手伝いをしてもらっているけど、

お願いする手伝いを、交換した方がいい?

って聞いてみるといいですよね。

 

 

ちなみに先週のブログで書いた

兄弟で本を買ってもらう話では、

お兄ちゃんから見ると「本」を買ってもらったことが平等で、

弟から見ると、「好きなもの」を買ってもらえなかったのは不公平、

ということなのです。

 

兄弟のどちらかが不満を抱える場合のほとんどは、

この「平等にしているのに不公平」が根底にあることが多いです。

 

ご家庭で、不平等に見えても公平になるように、してあげてください。

きっと子どもたちはわかってくれますよ。

 

白石教室:北山あさえ

 

0 件のコメント:

コメントを投稿

高校受験時の進路選択【公立高編⑦】

    先週の記事 の続きです。主に新中3生向けの記事です。 2 ヶ月に渡って連載してきたこのシリーズも、公立高編については今回が最終回です。今週は『多様なタイプ』の高校について紹介したいと思います。 【全日制普通科単位制・全日制専門学科単位制】   全日制普通科単位制 ...