平等と公平は、日常の中では意識して使うようなことはないのですが、
例えば兄弟げんかになったときに、この考え方を知っていると、
けんかの仲裁に入るお父さん、お母さんの、
「困ったな、どうしたらいいんだ?」の判断の助けになります。
家庭で、たとえば、
ご飯を食べるときに、
・お父さんは、ごはんを山盛り。
・高校生のお兄ちゃんも、ご飯を山盛り。
・お母さんは、ふつうで。
・小学生の妹は、小さめの茶碗に。
これは、不公平ですか?
これは、それぞれの人にあった量を、という意味で、公平です。
だれもが、おなかが満足する量を、ということで公平ですが、
逆に、お父さんも、お兄ちゃんも、お母さんも妹も、全員が同じご飯の量ね、
なんてやったら、少なすぎる!か、多すぎる!となって、
平等にしたつもりですが、圧倒的に不公平に感じます。
平等って、違う個性や考えを持っている人がいても、みんな同じにする、という意味です。
例えば「男女平等」などという言葉がありますが、
なにかやりたいと思った時、
トライしたり、ゲットしたりするチャンスは、
平等にあるべきです。
でも、
そもそも、人は一人ひとり違うのですから、
平等だから、あなたもこれやってよね、と、
体格差、年齢差、知識の差、得意不得意の差を無視して、
あるいは、男女間だけでなく、男同士の間でも女同士の間でも、
”平等な”仕事量・仕事内容を押し付けていいのでしょうか。
変ですよね。
ですから、
機会は平等にあるべきですが、
実際に受け取るものは、はたから見たら不平等な場合の方が多いのです。
でも、本人たちの満足度は、公平なのです。
下の子が文句を言っていたら、
お兄ちゃんが多く取ったらずるいというけど、
同じ量をあなたは食べられるのかな?
と、聞いてみたらいいですよね。
上の子が、なんで俺だけ、と怒っていたら、
この下の子には、この子ができる手伝いをしてもらっているけど、
お願いする手伝いを、交換した方がいい?
って聞いてみるといいですよね。
ちなみに先週のブログで書いた
兄弟で本を買ってもらう話では、
お兄ちゃんから見ると「本」を買ってもらったことが平等で、
弟から見ると、「好きなもの」を買ってもらえなかったのは不公平、
ということなのです。
兄弟のどちらかが不満を抱える場合のほとんどは、
この「平等にしているのに不公平」が根底にあることが多いです。
ご家庭で、不平等に見えても公平になるように、してあげてください。
きっと子どもたちはわかってくれますよ。
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