2021年2月12日金曜日

なぜ勉強するの?

 


「なぜ勉強するの?」

 

子どもがこの質問をするとき、多くは

「今はちょっと勉強する気分になれないんだよなあ」

という意味で使われる。

そして、そんな気分になるのは、たいていは試験前なので、

「いいから勉強しろよ」ということになる。

そして、不思議なことに、尋ねた方も試験が終わると

「人はなぜ学ぶのでしょうか?」などとは言いださなくなる。

 

それでも、なぜ学ぶのかをこどもに説明すること。

そういう目的が教育にはあると思う。

 

シンプルに、「自分のために学ぶ」と考えた場合、勉強する理由は3つだろう。

 

おもしろいから勉強する。

役に立つから勉強する。

必要だから勉強する。

 

例えば、数学が面白くて勉強している生徒にとっては、

面白いというだけで、勉強する理由としては十分だ。

 

面白くはないけど、役に立つから勉強するという人もいる。

医師国家試験を受ける学生は、

骨や神経の名称を数百も覚えなくてはならないらしい。

そんな作業は面白くないに違いないが、

きっと医者になった後、もしくはなる過程で役に立つはずなので、

一生懸命取り組むのだろう。

 

面白くもないし役にも立たないけど、必要だから勉強するということもある。

数学があまり好きでない学生が医者になろうと思ったら、

好きでなかろうが

医者になってから全く役に立つ見込みがなかろうが、

医学部に入るためには、微分方程式や三角関数の勉強をする必要がある。

 

というわけで、「なぜ勉強するの?」に対する答えは、この3つだ。

 

おもしろいから勉強する。

役に立つから勉強する。

必要だから勉強する。

 

・・・・・

 

確かにそうなのだが、

本当にそれだけなのか、とも思う。

 

よく大人が子どもに質問をする。

「誰のために勉強してるの?」

 

そして子どもは

「自分のためです…」と答える。

 

よくあるありふれた光景ではあるが、

 

「自分のためです…」

口をとがらせて、ボソボソと

答えている子どもに尋ねたい。

 

そうなのか?

本当にそうなのか?


それなら聞くけど、

「なぜ勉強するの?」       (つづく)


              パシフィック・セミナー 代表 北山義晃

 

 

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