自分が、今どこにいて、一体何者なのか。
そしてどこに向かって歩いていくのか。
過去と現在と、そして未来を見せること。
そういう目的が教育にはあると思う。
そうは言っても、実際、目の前にいる子に、
その子の未来を見せるとなるとなかなか難しい。
ただ、人生というつかみどころのない長い時間をもう少しわかりやすくしてやり、
自分が大体どれくらいの位置にいるか、
これから先どんな風に人生が展開していくのかを考え始めるきっかけを与えるだけなら、
自分の年齢を3で割らせてみると割とうまくいくことが多い。
「年齢を3で割ってごらん。」
3で割って出てきた数字は、今の自分が一日でいうと何時なのかを表しているんだ。
1日24時間の24を3倍すると72だよね。
人間って、70歳か80歳くらいまで生きるでしょ。
まあ大体72歳くらいまで生きるとしようか。
夜中の0時に生まれてきて、昼の12時で36歳。夜中の24時で72歳って感じだ。
そのあと、まだ長生きしたら、ご褒美の時間ってことで楽しめばいい。
この「人生時計」って結構うまくできていてね、君の年を3で割ったら何時だった?
ちょうど夜明けぐらいだね。
それともそろそろ起きだして、これから出かける準備を始めるくらいかな。
鞄を用意して、教科書や筆箱を入れたり、読みかけの本や漫画を入れたり。
ハンカチと鍵と。そうそう、今日は習字道具も持って行かないと、なんてね。
毎日のことだったら、1回くらい忘れ物したって、「明日は注意しよう。」ってなるよね。
でも、この「人生時計」は、君のために一回しか時を刻まない。
だから、何かを準備し忘れたとして、「明日こそは、、、」とはならない。
その準備し忘れたものを無しで過ごすか、気づいた時から準備するしかない。
そこで、真剣に考えて欲しい。
君の人生にこれから出発する前に、君は何を鞄に入れますか?
もちろん答えなんか、人によってさまざまだと思う。
家族や友達と過ごした思い出だったり、
たくさんの本を読んだり映画を見たという経験だったり、
必死で何かを乗り越えて手に入れた勇気だったり、
一生懸命勉強して手に入れた知恵だったり、
習い事や部活で頑張った経験だったり。
そして準備して、会社に出かけるのは、7時か7時半ころの人が多いと思う。
6時くらいに家を出る人も結構いる。
「人生時計」から年齢に換算すると、18歳~22歳くらいで、働き始める人が多いようだ。
つまり、君は今、大人になって働きに出かける、
あるいは社会に出るための準備をしているわけだ。
どうせなら、早く起きよう。
たった一回きりの人生だから。この人生時計は一回しか時を刻まないわけだから。
だから、そろそろ起きよう。本気で始動しよう。せっかく一回きりの一日なのだから。
パシフィック・セミナー 代表 北山義晃
0 件のコメント:
コメントを投稿