私はたまに囲碁をします。囲碁の世界も囲碁ソフトとの闘いの歴史があるので、今日は少し学習を絡めて紹介したいと思います。
最近はAIが人間よりも強くなってしまいましたが、2014年くらいまでは「囲碁ソフトが人間に勝つにはあと20年かかる」などと言われていました。しかし、数年で一気に人間を追い抜いていきました。そこには私たちの学習におけるヒントがあるようにも思います。
囲碁の盤面のパターン数は「10の360乗以上」存在します。全ての勝利パターンを覚えさせることは不可能です。また、勝利条件も微妙なものが多く、何が強い手なのか覚えさせることもできません。ですので、昔の囲碁ソフトは「ある程度強い形」を覚えさせて、無数の手の中から勝ちやすい手を選択させていました。しかし、囲碁ソフトは「よくあるパターン」しか覚えておらず、初めて打つ手には対応できなかったのです。それでも2015年には、プロの対局をたくさん覚えさせて、なんとかプロに初勝利することができました。
そして、2017年にはトッププロに勝利することができました。2年で急成長を遂げたわけです。2年間で変わったとこは「学習方法」です。
今までは「強いパターンを人間が覚えさせてAIが選択する」というものでしたが、2017年に登場したAIは「人間がルールだけ覚えさせて、AI同士で試合をし続ける」というものでした。つまり、AIは戦いの中で、強い手やパターンを覚えていき、人間を超えたということです。もちろん機械同士の試合なので、490万試合を行なって学習をしました。
ここから私たちの学習に応用できることがあるのではないでしょうか。学校などで授業を受けるだけではなく、たくさんの問題をこなして、結果を受けて修正し続けることで、私たちもより良い学習ができるのではないでしょうか。パシフィック・セミナーでは「学校のワークを何周もやろう!」と声掛けをしています。まさに、結果を受けて修正して、学習をしてもらう声掛けです。
テストが近いみなさん、490万回の勉強はできないかもしれませんが、「わかる」だけでなく「できる」回数を増やしてみましょう。
福住教室:白土
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