1998年に成立した、いわゆる「ゆとり教育」を目指す学習指導要領以降、評価のしかたが複雑になっていました。
評価の対象となるのは「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「主体的に学習に取り組む態度」であり、新しい学習指導要領とほぼ変わりありません。ところが、これら3つの力に対してそれぞれ「関心・意欲・態度」「思考・判断・表現」「技能」「知識・理解」の4つの観点で評価する方法を取っていたのです。
特に「関心・意欲・態度」が筆頭となったため、「授業中に積極的に手をあげたか」「授業中に何回発言したか」といった事象が評価の対象となり、実際に生徒の身についている学力と評定が乖離している場合があるのではないか、という指摘がありました。
新しい学習指導要領においては、学習状況評価は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点で行なわれます。これは、「個別の知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性等」という新学習指導要領の3つの柱とほぼ一致しており、これまでよりわかりやすい評価が実現するのではないか、と期待されます。
同時に、評価の観点の筆頭に「知識・技能」が挙げられました。また、「主体的に学習に取り組む態度」についても、感性や思いやり等の評価の対象になじまない部分以外は、「知識・技能」「思考力・判断力」を身につけようとする粘り強い態度、を観点としています。
これらの観点の変化は、これまでよりも学校のテストの点数が重視されるということを意味しているのではないでしょうか。学期末における5段階評価・10段階評価で高い評定を目指すためには、テストにおける得点をコツコツためていく必要がありそうです。
澄川教室・鈴木
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