2021年9月9日木曜日

新学力観に基づいた、家庭での会話のコツ




先日発表された全国学力テストの結果の分析で、北海道の子どもは自分の意見をまとめて発表することが苦手な傾向にあることがわかりました。


そこで、より成果の上がる家庭で取り組み方を考えてみまたいと思います。


まず、現在日本が取り組んでいる新学力観では、ペーパーに答えを書くことだけではなく、自分の考えを的確に発表する、話し合いを協力的に進めるなど、発言を求める取り組みが増えています。


もし、家庭で、保護者の方が子どもの予定を決めてしまうことが多かったり、親の意見に従わせるなどする傾向が強い場合、子どもは自分の考えを発表したり、実行したりする機会を経験することができず、意見を求められても自信をもって答えることができなくなりがちです。結果的に、学力が高い、と評価されるまでのプロセスが長くなります。


ですから、家庭では、子どもの意見を親がきちんと聞いてあげ、逆に、親の考えを伝えてあうことが重要です。親の意見と比べてどうか考えさせたりもします。


また、知らない言葉が出てきたら、すぐに教えてあげるのではなく、すぐに調べさせるというのが、今まで“いい”と言われてきた家庭での取り組み方でした。これからは、さらに一歩進めて、調べる前に「どんな意味だと思う?」といったん考えさせてから、調べる、という作業が効果的になります。

お出かけの時に、どの道を通るか考えさせるとか、何分かかるか見積もらせるのも勉強になります。例えば、そういった入試問題が中学受験で出てきたりもしています。”勉強”や“対策”でできるようになった子ではなく、これがあたりまえだと思える環境で育った子にとって、さらに伸びていける学校や教室の雰囲気に今後はなっていくはずなのです。ぜひ、ご家庭でも今一度会話を見直して、家族で取り組んでみてください。


パシフィック・セミナー 白石 北山あさえ

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