子どもが100点のテストを持って帰ってくると、嬉しいですよね。
100点のテストを持って帰ってきたら、どんなところを見てあげますか?
100点のテストの紙面の、右上の点数のところだけを見て、ほめて終わりでしょうか?
100点のテストの内容を確認しないで、ほめて終わりだと
「“もったいない”ですよー!」
と声を大にして、お父さん、お母さん方へ伝えたいと思います。
100点の「点数だけ」をほめると、
100点ではない時に見せるのを嫌がったりするようになりますが、
テストの注目するべき点に注目して、ほめてあげると、
そこからたくさんの会話が生まれ、
子どもがもっと頑張ろうと思って、勉強に励むようになります。
では、
100点のテストのどんなところに、そんなに見るところがあるのか、
気を付けてみたことはありますか?
それをお話しする前に、
もし子どもが、30点のテストを持って帰ってきたら、どこに注目しますか?
よくある典型的なお母さんの反応ですが、
まず、ガッカリするか、怒るかして、それから、
どこが“できなかったか”を目を皿のようにして、確認して、
「どうしてここができなかったの?」と、
質問しているけど、絶対怒っている口調で、子どもに迫りませんか?
そうなんですよね、お母さんがそうするのが、想像がつくから、
子どもが見せたがらないんですよね。
できれば、30点のテストでも、100点のテストでも、
同じように、親に見せてほしいと思います。
そのためには、30点のテストの時に、
できていないところに注目するのではなくて、
できていた30点分に注目することが大切です。
できているところを見てみると、
すらすら解けた様子のところと、
ちょっと迷った結果書いた答えがあっていたところがあるはずです。
またまた質問ですが、
前者と後者、どちらに注目するといいと思いますか?
この質問を言い換えると、
「このテストの中で、子どもが一番、頭を使ったのは、どこだったでしょうか?」
となります。
この質問なら、答えがわかりますね。
これは、スポーツや芸術系の分野でも同じです。
比較的苦労なくできるところは、
それはそれで、ほめられると嬉しいですが、受け入れやすい結果です。
新しい技術を習った時、なかなかできなくて、
何度も練習したところが、たまたま試合でできたら、
思いっきりほめてあげませんか。
(ほんとうは偶然できただけかもしれないけど、
でも、なんか回りが喜んでいるし、照れくさくて素直に喜べないけど、
悪い気はしない、今まで練習してよかった。)
と、子どもは感じると思います。
そのほめ方と同じことを、勉強しているときや、テストの結果の中で、
子どもに言ってあげることが、勉強も頑張れるようになるコツなのです。
もし、子どもが30点のテストを持って帰って来たら、
“ちょっと迷った結果書いた答えがあっていた”ところを、
お父さんお母さんが見つけた瞬間が、
子どものやる気を引き出す最大のチャンスです。
そして、30点のテストでこうなのですから、
100点のテストでも、当然、注目すべき点が見えてくるはずです。
すらすら解けていない、ちょっと頑張ったと思われる解答に注目して、
「がんばったね」と一言ねぎらってあげればいいのです。
テスト中に、もしかしたら、
「この問題はあきらめよう」と思ったかもしれないのです。
それを「ちょっと頑張ってみようかな」と思い返して、やったのかもしれないのです。
”あきらめよう”と、”がんばってみよう”の間で、
”がんばってみようかな”、が勝った瞬間かもしれないのです。
頑張ってみようかなという気持ちが勝ったところを
思いっきり認めてあげれば、
子どもは、次もやってみようかな、と思えるはずです。
ぜひ、100点のテストほど、
点数だけを見るのではなく、どんなところを、頑張ったのか、
親子で一緒に見てあげてください。
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