先日から、塾に通い始めてくれた小学生がいます。
新しく通い始めた生徒さんの授業の最初に、気を付けるのは、
「先生の指示通りに、ちゃんとやってくれるかどうか?」です。
ほとんどの生徒さんたちは、特別な意識もなく、自然とやりますが、
ちゃんとできない生徒さんも、しばしば見受けられます。
これは、非常に重要な、勉強に必要な基本動作です。
ですから、できない生徒さんがいたら、きちんと教えなければなりません。
教えるというより、それができるようになるまで、指示を出し続けることになります。
(ちなみに、若い先生が、小学生の学習指導をするときに見落とす観点ですから、
塾でも、このことは、先生方の研修で確認します。)
新しい生徒さんが塾に来たら、
挨拶をしたり、今日学校であったことを話したりして、
ちょっとリラックスして、教室に入ってもらいます。
でも、授業が始まったら、やはりけじめをつけて、勉強スタートです。
この生徒さんは、授業の時に、
「このプリントのここからここまでやってくれるかな?」と指示を出したら、
何文字か、何問かはやってくれるのですが、途中で、べらべらとしゃべりだしてしまい、
手が止まってしまいました。
そこで、にっこり笑って、もう一度、
「ここからここまでやってくれるかな?」とお願いします。
また、数問書いて、話しだしてしまいます。
そこで、
「ここまで、お話ししないでやってみようか。ここまで終わったら、お話ししようね」
と言ってみました。
それでやっと、やるべきところまで、終えることができました。
そうしたら、問題についての質問も出てくるし、できているところをほめてあげれば喜ぶし、
勉強についての会話をしながら、1日の授業を楽しく終えることができました。
このようにして、“指示を聞く”というのがどういうことなのか、
やらせて、結果良かったと感じさせて、それを何度か繰り返して、
勉強の基本動作が整っていきます。
“そうか、やる時には話してはいけないんだ!”とか、
“先生の指示通りにやるってこういうことなのか!”ということが、わかるわけです。
これが、塾で自然とできていないということは、
学校でも、先生から何度か注意を受けるはずですし、
指示が聞けていないで、困ることがあると思うのです。
例えば、学校の先生が「説明するから聞いてください」というときに
何か書いていたりおしゃべりしたりして、
「問題解いてください」というときに「先生教えてください」と言い出したりします。
このずれを、修正するだけで、勉強がぐっとわかるようになりそうじゃないですか?
ですから、ご家庭での親子の会話は、
「うちの子は宇宙人で言葉が通じない、、、」とあきらめたりしないで、
できるところから、きちんと会話を成立させたり、指示を聞かせたりするように、
少しだけ頑張ってみてほしいのです。
お子さんは、
「ちょっと、茶碗片付けるの手伝って」というようなお手伝いのお願いが
家族からあった時に、さりげなく無視していませんか?
「先に、宿題やっちゃいなさい」と親が言った時に、
口答えもしませんが、でも、聴いているようで聴いていなくて、スルーしていませんか?
家庭では、周りの家族が多少不愉快な気分になったとしても、
言ってもやらないから、と、あきらめたりしていませんか?
ぜひ、ご家庭での会話が、ちゃんと成立しているか、
少しだけ、確認してみてください。
ちなみに、この小学生のご家庭のお母さんにも、
お話しして、会話の練習中です。
白石教室:北山あさえ
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