2021年4月22日木曜日

先生の指示通りにできるって、どれくらい大切なのか?

先日から、塾に通い始めてくれた小学生がいます。

新しく通い始めた生徒さんの授業の最初に、気を付けるのは、

「先生の指示通りに、ちゃんとやってくれるかどうか?」です。



ほとんどの生徒さんたちは、特別な意識もなく、自然とやりますが、

ちゃんとできない生徒さんも、しばしば見受けられます。

これは、非常に重要な、勉強に必要な基本動作です。

ですから、できない生徒さんがいたら、きちんと教えなければなりません。

教えるというより、それができるようになるまで、指示を出し続けることになります。

(ちなみに、若い先生が、小学生の学習指導をするときに見落とす観点ですから、

 塾でも、このことは、先生方の研修で確認します。)


新しい生徒さんが塾に来たら、

挨拶をしたり、今日学校であったことを話したりして、

ちょっとリラックスして、教室に入ってもらいます。

でも、授業が始まったら、やはりけじめをつけて、勉強スタートです。

この生徒さんは、授業の時に、

「このプリントのここからここまでやってくれるかな?」と指示を出したら、

何文字か、何問かはやってくれるのですが、途中で、べらべらとしゃべりだしてしまい、

手が止まってしまいました。

そこで、にっこり笑って、もう一度、

「ここからここまでやってくれるかな?」とお願いします。

また、数問書いて、話しだしてしまいます。

そこで、

「ここまで、お話ししないでやってみようか。ここまで終わったら、お話ししようね」

と言ってみました。

それでやっと、やるべきところまで、終えることができました。

そうしたら、問題についての質問も出てくるし、できているところをほめてあげれば喜ぶし、

勉強についての会話をしながら、1日の授業を楽しく終えることができました。


このようにして、“指示を聞く”というのがどういうことなのか、

やらせて、結果良かったと感じさせて、それを何度か繰り返して、

勉強の基本動作が整っていきます。

“そうか、やる時には話してはいけないんだ!”とか、

“先生の指示通りにやるってこういうことなのか!”ということが、わかるわけです。


これが、塾で自然とできていないということは、

学校でも、先生から何度か注意を受けるはずですし、

指示が聞けていないで、困ることがあると思うのです。

例えば、学校の先生が「説明するから聞いてください」というときに

何か書いていたりおしゃべりしたりして、

「問題解いてください」というときに「先生教えてください」と言い出したりします。

このずれを、修正するだけで、勉強がぐっとわかるようになりそうじゃないですか?


ですから、ご家庭での親子の会話は、

「うちの子は宇宙人で言葉が通じない、、、」とあきらめたりしないで、

できるところから、きちんと会話を成立させたり、指示を聞かせたりするように、

少しだけ頑張ってみてほしいのです。


お子さんは、

「ちょっと、茶碗片付けるの手伝って」というようなお手伝いのお願いが

家族からあった時に、さりげなく無視していませんか

「先に、宿題やっちゃいなさい」と親が言った時に、

口答えもしませんが、でも、聴いているようで聴いていなくて、スルーしていませんか?

家庭では、周りの家族が多少不愉快な気分になったとしても、

言ってもやらないから、と、あきらめたりしていませんか?


ぜひ、ご家庭での会話が、ちゃんと成立しているか、

少しだけ、確認してみてください。


ちなみに、この小学生のご家庭のお母さんにも、

お話しして、会話の練習中です。


白石教室:北山あさえ

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