来春の国公立大学入試の動向です。
文部科学省は9月29日、「令和4年度国公立大学入学者選抜の概要」を発表しました。これによりますと、国公立大学入学試験における総合型選抜(旧・AO入試)の募集人員は、約30%増えた前年よりは落ち着いたものの、昨年比3.6%増となっており、引き続き増加傾向にあります。
2022年度入試の実施大学・学部数は、国立82大学401学部、公立94大学209学部となっています。これらの大学の中で、総合型選抜(旧・AO入試)を行うのは、国立64大学258学部、公立38大学77学部、学校推薦型選抜(旧・推薦入試)を行うのは、国立77大学283学部、公立93大学203学部となりました。
国公立大学の総募集人員は、一般選抜が前期日程79,779人、中期日程2,349人、後期日程16,335人となっています。総合型選抜は7,413人、学校推薦型選抜は20,585人となりました。
各国公立大学の募集人員について、選抜方式ごとに前年との増減及び比をとると、一般選抜が国立大前期日程-194人(-0.3%)、同後期日程-247人(-1.9%)、公立大前期日程+124人(+0.8%)、同中期日程-15人(-0.6%)、同後期日程-124人(-3.5%)。総合型選抜は、国立大が+200人(+3.3%)、公立大が+56人(+5.3%)。学校推薦型選抜は、国立大が+52人(+0.4%)、公立大が+222人(+2.6%)となりました。
2020年入試の5559人から2021年入試の7157人へと30%近く増加した前年ほどではないものの、2022年も国立大、公立大いずれも総合型選抜の募集人員が3.6%増加しています。学校推薦型選抜も国立大、公立大ともに増加しており、全体の募集人員に占める「総合型選抜+推薦型選抜」の割合は、国公立大学の合計で22.0%と過去最高となりました。
文部科学省は大きな方向として、2025(令和7)年度入試において「総合型選抜+推薦型選抜」の占める割合を全定員の3分の1にすることを目指しています。私立大学では既に推薦入試による入学者の割合が5割を超えています。推薦入試で大学を目指すためには、高校入学直後からの評定平均を維持することが前提となります。
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澄川教室・鈴木